前回までのアーカイブ 私と神さまものがたり第3話 震災の朝に
震災で助けていただいた後から、例のお声の持ち主はしきりと「伊勢へ」と言うようになりました。
私は母方が神道の家系で幼い頃から祝詞を聞く機会も神社に行く機会も多かったものの、なんの関心もなく、当然なんの知識もなかったのでした。しかも、当時の私は一般常識レベル以下(´;ω;`)
伊勢ってなにがあるの?と聞き返してたんですから。でも、ただ伊勢に行きたいとおっしゃる日々。
当時、通っていたプールの天井が震災で落ちてしまい再開未定となり、別のスイミングへ通うこととなりました。
そこは毎年秋に名古屋でマスターズ大会があるとのことでした。
震災であちこちのプールが使えなくなり、それまで存在も知られていなかった住宅街にひそむそのプールに市内の泳げる人たちが集うようになったのでコーチ陣が張り切り、秋の大会にぜひみんなで行きましょう!と盛り上がりました。
そこで、人間と一緒に、いや、人間以上に盛り上がったのがお声の主です。
「伊勢は名古屋に近いのです。ぜひ伊勢に行ってください。」とそれはもうワクワクした感じでおっしゃるのです。
ところが震災で助けていただいてあんなに感謝したにも関わらず、依然わがままで冷淡な私は「だから伊勢ってなにがあるの?名古屋から近いったって一人で行くわけじゃないし、団体行動なんだから行けるわけないでしょ。」と言い放ち、それから3年間、毎年名古屋に行くのについに伊勢には足を向けなかったのです。
その頃のことを思うと心苦しいのですが、毎年、秋の大会が近づくとお声の主はそれはもうウキウキわくわくした感じで「今年こそ伊勢へ行けますね」とおっしゃるのでした。それなのに3年間、ガン無視した私(-“-)
毎年、なぜか名古屋空港で同行の人たちが赤福をこぞって買い求め、私にもくれるのですが、伊勢神宮という名前も聞いていたはずなのに、そのありがたさにも気づかず。ただ美味しいねーとスルーしていた私”(-“”-)”
その後、いろいろなことが起こり、とうとう声の主が明らかに!
そして、わがまま無礼ざんまいだった私についに制裁が!!